ウェブ時代 5つの定理


目次

まえがき――私の勉強法

第1定理 アントレナーシップ
私を起業へと駆り立てた言葉/起業して成功するための条件とは?/〃第三のリンゴ〃が私のアントレナーシップに火をつけた/変化の予兆を感得せよ/ビジョナリーとの出会い/失敗といっても「スポーツで負ける」くらいのこと/最高の倫理観をもった者が社会を牽引する

第2定理 チーム力
人についての黄金則/ベンチャー経営に必要な三要素/リーダーシップは料理のレシピ本のようにはいかない/好きな人と働くことが原動力/全員イエスでなければ採用しない/Aクラスの人はAクラスの人を連れてくる/自分で動く、贅肉のないチームづくり/データで判断し、行動する

第3定理 技術屋の眼
技術者たちの反骨精神――テクノロジーで権威と対抗する/技術者はものを介して考える/変化の節目で何に掛け金を置くか/テクノロジーで「百倍よくなる」未来を愛する/PCのアイコン、アップルの復活劇/プロダクトを何で差別化するか/アントレプレナーはみなマイクロマネジャーだ/変化を見抜く者が生き残る

第4定理 グーグリネス
グーグルの第一倫理――「邪悪であってはいけない」/グーグル採用術――「グーグリネス」はあるか?/一つのアルゴリズムで完璧な答えを返す/世界中からグーグルに人材が集まる訳/タイムマネージメントについて/みんなの合意が基本――マネジメントの3つの黄金則/混沌さの中に組織のパワーは宿る

第5定理 大人の流儀
日本語圏独特の匿名文化/自分は何者なのか――フェイスブックの台頭/「パブリックな意識」がネット空間を進化させる/人々の善性を信じよ/世の中をよくしたい? ウォールストリートを興奮させろ/苦しいときこそ、大人が社会を鼓舞する/若い人の流儀を尊重する/愛するものを全うする/
あとがき――私の最終定理

各定理の紹介はまえがきから引用しておく。

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080213/p1

 第1定理は「アントレプレナーシップ」。不確実な未来を楽しむ精神を、私たちはいかにして養うか。自らの未来を創造するうえでいちばん大切な精神的な構えについての話です。

 第2定理は「チーム力」。どんな優れた人も、一人では何もできません。自分にできないことができる人たち、自分にない能力を持った人たちと、どうチームを組んでいかに仕事をするか。複雑な現代社会を生き抜くエッセンスがここに詰まっています。

 第3定理は「技術者の眼」。二十一世紀のビジネスは、科学と技術を抜きにして考えることはできません。文系、理系を問わず、最先端技術の意味づけと、それを牽引する技術者の思想や発想をしっかりと理解する必要があります。

 第4 定理は「グーグリネス」。グーグリネスとは、ウェブ時代をリードするグーグルという会社の気質やグーグルらしさを表す言葉です。第1定理から第3定理までのエッセンスが、高いレベルで統合された最新かつ最良の実例として、グーグルの経営・組織・文化における独自の論理を見ていきます。この会社の在りようには、ウェブ時代をサバイバルする知恵も凝縮されています。

 そして第5定理は「大人の流儀」。「時代の大きな変わり目」においては、異なる価値観を持つ世代の間で軋轢が起こりやすくなります。世代間の不毛な対立ではなく、世代間の融合や相乗効果を追求しなければ、未来の創造はできません。そのときに成熟した「大人の側」こそが、どのように振る舞ったらよいのか。私がシリコンバレーで十数年にわたって学び、そして今、実践しようとしてもがいている「成熟した個としての仕事や生き方のスタイル」がテーマです。

まず、以下の意見に同意。
http://satoshi.blogs.com/life/2008/03/post-3.html

たった一つの言葉が人の人生も変えることもあることを意識して、噛み締めるように丁寧に読んで欲しい。

この本はシリコンバレーの様々な金言で構成されており、
読むタイミングにより異なった感想をもつに違いない。
噛み締めるように丁寧に繰り返し読む必要がある。


いま心に留めておきたいのは、この言葉。

p.89

間違った人を雇ってしまうくらいなら、五十人面接しても誰も雇わないほうがいい。
会社の文化は計画してつくられるものではなく、初期の社員たちから始まって、
徐々に発展していくものだ。

I'd rather interview 50 people and not hire anyone than hire the wrong person.
Clutures aren't so much planned as they evolve from that early set of people. - Jeff Bezos

スタートアップで間違った人を採用してしまったときのダメージは恐ろしい。
採用する側として、そのことは分かっているつもりなのだが、
仕事量が溢れていて「もうどうしようか」というときに採用が進まないと、
目の前に来た人間を採用して仕事をとにかく分担したくなってしまう。


Joel Spolskyも同じようなことを書いていたように思うが、そこをぐっと堪えて、採用の判断をしっかりしないといけない。
それと同時に、採用を考える場合には会社の文化についても考える必要がある。


上記の言葉で自分を戒めて採用に望んでいるこの頃である。


なお、本のアップデートも行われているので、こちらも要チェック。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080508/p1
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080508/p2