小さなチーム、大きな仕事

rework の邦訳。
DHH が著者の一人だから色眼鏡をかけて読んでしまったかもしれないが、随所に Rails らしさというか、常識にとらわれずに捨てるべきものは捨てる潔さを感じた。

現実の世界なんて無視しようという話や、アイデアにはたいした価値はないという話は、反論の呼び水として尖がった書き方をしている感はあるが、実際にそのような仕事の進め方をしている人達の言葉なので説得力がある。

耳に痛い話も多いのだが、書かれている内容を実際に実行しているからこそ、彼らの会社の今の成功があるのだろう。

p.31

なにをしたかが重要なのであって、考えたり、言ったりすることが重要なのではない

p.32

何か本当にしたいことがあれば、他にやることがあろうとも時間を作る。
残念なことに、多くの人はそれほどではないのだ。
そして彼らは時間を言い訳にして自尊心を守ろうとする。
言い訳してはいけない。
夢を実現するのは、完全にあなたの責任なのだ。

p.34

僕たちの作ったものがすべての人に合ってなくてもいい。
残りのみんなが僕たちの製品を大好きになってくれるなら、
僕たちはすすんで顧客の一部をすてる覚悟を持っている。

p.35

信じているものが何かを分かっていなければ、すべてが議論の対象になる。
すべてに議論の余地がある。しかし何かよって立つものがあれば、決断は明らかになる。

p.110

顧客との衝突は彼らを不快にさせるので、多くの人は「ノー」と答えるのを避ける。
しかしその代わりになる選択はいいものとは言い切れない。
物事を長引かせ複雑にし、あなたが信じてもいないアイディアに取り組むことになるのだ。